終活のすすめ(墓じまい)

終活

終活、墓じまい

終活の大きなイベントとなる墓じまいについて紹介します。

お墓がある人が前提の話ですが、お墓がない人は自分のお墓をどうするのか、という話にも繋がります。

現在の日本は人口減少や人口の都市部集中、地方衰退を背景に、地方にあるお墓を管理、守れないという現実に直面しています。

その結果、墓じまいを考えている人が急増しています。

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多くの人はご先祖様のお墓を守りたいと思っています。

しかしながら、

①お墓が遠方にあってなかなかお参りに行けない

②自分の代は守れたとしても自分の子供や孫にお墓を守って欲しいとは言えない

③そもそも自分は独身で継承者がいない

という人が増加しています。

墓じまいは金銭面だけでなく、親族や寺院との調整も必要です。

精神的にも体力的にもパワーを必要とします。

したがって、自分のお墓をどうするのかを含め、元気な60代のうちに検討、実施すべきです。

何も行動を起こさないと無縁仏(むえんぼとけ)になる可能性が高まります。

1.墓じまいとは

お墓参り

墓じまいとは、「お墓を解体・撤去して更地に戻し、墓地の管理者に使用権を返還するとともに、別の方法で供養する」ことを言います。

厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、2021年度の墓じまいなどで遺骨を別に場所に移す改葬数は、なんと118,975件です。

これまでは、墓じまいした後の遺骨は現在の住まいの近くの墓地の承継墓に移転することが一般的でした。

しかしながら、今後の維持管理負担や費用を考えて、永代供養墓や納骨堂、樹木葬、散骨、手元供養を選択する人が増加しています。

仏壇じまい についてはこちらから

2.墓じまいのメリットは

墓じまいのメリットは、

メリット

①お墓の維持管理の負担がなくなる

②将来の子供や孫の経済的肉体的そして心理的負担も軽減できる

③無縁仏の防止

お墓が遠方にあってお墓を訪れることが難しく、その負担を軽減することを目的に墓じまいを考える人も増加しています。

また、自分の子供や孫にお墓を維持管理する負担をかけさせたくない、という思いを持つ人も増加しているほか、そもそも子供がいない、独身である、という人も墓じまいを検討しています。

墓じまいをすることで無縁仏を防ぐことになります。

3.墓じまいのデメリットは

墓じまいのデメリットは、

デメリット

①経済的負担が大きい

②親族や寺院との調整に時間と労力を必要とする

経済的負担額の大まかな金額は後述しますので、最後まで読んで確認して下さい。

ふたつめのデメリットについては、関係者との調整にかなりの労力を必要とします。

しかしながら、このご時世、多くの関係者の方々は理解を示してくれます。

そのため、早めの検討実施をおすすめします。

何もアクションを起こさないと、逆に、無縁仏になるのではないかと親族から問い詰められる、可能性もあります。

4.墓じまいにかかる費用 50万円~150万円

墓じまい

墓じまいににかかる費用は、大きく以下の5つに分かれます。

(1)お墓の解体撤去費用 1平方メートルあたり10万円〜20万円

墓地から墓石の撤去した後、所定の方法で処分してもらうための費用です。

墓石の撤去は石材店に依頼するのが一般的です。

工事費用はお墓の大きさ、墓石の量、作業の方法、必要な機材などによって変わります。

お墓の広さが2m×2m=4㎡ならば、40万円~80万円と大きな金額の幅があります。

後でトラブルにならないためにも、事前に専門業者に見積もりをとるようにしましょう。

昨今は解体撤去した後のお墓を不法投棄する事例が出て、問題となっています。

そのため、信頼できる石材店を選びましょう。

(2)閉眼法要のお布施 3万円〜10万円

お墓から遺骨を取り出す際には、お墓から魂を抜いて、ただの石に戻す閉眼供養(へいがんくよう)を行う必要があります。

お墓を撤去する法要の際にはご僧侶にお経をあげてもらい、謝礼の気持ちを込めてお布施を渡します。

お布施の金額は決められたものではないので一概には言えません。

そのため、できることなら直接ご僧侶に相談してみると良いでしょう。

(3)離檀料 3万円〜20万円

墓じまいをする場合、それまでお世話になった寺院から離檀料を請求されることがあります。

離檀料は、これまでお世話になったり、お墓を守ってもらったりしたことに対して支払う謝礼のようなものです。

寺院によって規定を定めているところもあるので、確認してみましょう。

(4)移転先の墓地での納骨、法要の費用

墓じまいを行って取り出した遺骨の移転先としては一般墓地の取得が一般的です。

それ以外では、永代供養墓、納骨堂、樹木葬などがあります。

お墓の購入費用については、お墓購入編をご覧下さい。

また、移転先でご僧侶へのお布施が必要な場合があります。

通常の法要と同じくらいの額を用意するのが妥当です。

(5)行政手続等に関する費用 1万円未満

改葬許可申請書や埋葬証明書、納骨証明書・受入証明書、永代供養許可証といった墓じまいの手続きに必要となる書類を取得するための手数料です。

また、手続きを行政書士などの専門家に依頼する場合はその費用がかかります。

手続き代行の費用は一般的に10~20万円程度と言われています。

5.墓じまいの流れ

墓じまい・改葬の流れは以下の通りです。

墓じまい・改葬は自治体から許可をもらわなければなりません。

新しい霊園などに「受入証明書」を発行してもらい、それを持参して役所に改葬許可を申請します。

具体例を挙げますので、参考にしてください。

A市にある「A1霊園」から、B市にある「B1霊園」へお墓を改葬する例です。

改葬例

①新しいお墓の改葬先をB1霊園に決定する

②B1霊園から『受入証明書』をもらう

③A市役所から『改葬許可申請書』を入手し、作成する

④現在のお墓があるA1霊園に連絡・相談し、『改葬許可申請書』にA1霊園の署名捺印をもらう

⑤A市役所に『受入証明書』と『改葬許可申請書』を提出し、『改葬許可証』をもらう

⑥A1霊園のお墓から遺骨を取り出す

⑦A1霊園のお墓を撤去して、B1霊園に移設する

⑧B1霊園に『改葬許可証』を提出する

⑨B1霊園に納骨する

散骨を行う場合や手元供養とする場合はまた異なる手順となります。

なので、散骨を依頼する業者や手元供養を行う業者に確認してください。

6.まとめ

遠方に住んでいたり、承継者がいなかったりといった理由から、最近では墓じまいを考える人が増加しています。

お墓を守る負担を減らせるとなど多くのメリットがある墓じまいです。

しかしながら、費用面などのデメリットもあるため注意が必要です。

紹介した墓じまいのメリットやデメリット、平均的な費用や改葬における一連の流れなどを参考にしながら慎重に検討しましょう。

その上で、自分だけでなく親族も納得できる方法を選ぶことが大切です。

また、墓じまいは誰でも初めてのことばかりです。

したがって、信頼できる業者を選定し、相談するのが1番間違いなく、かつ早道と考えます。

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