終活のすすめ(仏壇じまい)

終活
仏壇じまい

終活のひとつのテーマとなる仏壇じまいについて紹介します。

遠方の実家に仏壇があり、実家の空き家問題と共に仏壇を今後どう取り扱うべきか、検討している人が増加しています。

60歳を過ぎると、実家の空き家問題、お墓の問題、そして仏壇の問題といろいろ結論を出さなければいけない場面に直面します。

悩み多き問題ですが、将来に懸念が残らないように、今決断すべきと考えます。

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仏壇の処分を検討するシチュエーションとしては、

①引越しをする

②(遠方の)実家を処分する

③墓じまいをする

などがあります。

墓じまい はこちらから

1.仏壇じまいをするときの注意点

位牌じまい

仏壇じまい後に無用なトラブルが発生しないように、以下の点に注意しましょう。

(1)宗派ごとの仏壇じまいの方法に注意する

同じ仏教でも、宗派が違えば仏壇じまいの方法も異なります。

宗派によって教義が異なるため、仏壇の処分に関する考え方もさまざまです。

したがって、細心の注意を払って仏壇じまいを行いましょう。

(2)仏壇じまいをする時は閉眼供養(魂抜き)をしてもらう

仏壇じまいをする時には、寺院に依頼をして、お経をあげていただく閉眼供養を執り行うのが一般的です。

仏壇を新しくする時に、魂を宿す、開眼供養を行います。

したがって家庭にある仏壇には魂が入っています。

その魂が入ったままの状態で仏壇じまいをすることは避けなければなりません。

そのため魂を抜くための儀式である閉眼供養を行う必要があります。

そして閉眼供養は寺院に依頼するのが一般的です。

しかし、仏壇の処分を仏具店に依頼する場合は、仏壇店に確認してみると良いでしょう。

専門業者にお願いする場合、きちんと供養をしてくれるのか心配もあるかと思います。

そのため、業者によっては「供養証明書」を発行しているところもあります。

なお仏壇じまいをする時は位牌や仏具も一緒に供養してもらいます。

魂は目には見えないものですが、ご先祖様へ感謝の気持ちを伝えるためにも、しっかりと供養しましょう。

仏壇と共に、位牌を処分する方法には形を残さない「お焚き上げ」と形を残す「永代供養」の2種類があります。

(3)宗派による違い

浄土真宗の場合、閉眼供養は不要です。

浄土真宗の教えでは「人は死ぬとすぐに天国に召される」とされています。

仏壇や仏道に故人の魂が残るという考え方はないので、故人の魂を抜く儀式は不要です。

閉眼供養の代わりに、浄土真宗では「遷座法要(せんざほうよう)」と呼ばれる法要を行います。

遷座法要は「遷仏法要(せんぶつほうよう)」とも呼ばれ、鎮座する場所を変更するという意味があります。

宗派が違えば仏壇の処分方法も異なりますので、十分注意しましょう。

(4)丁寧に仏壇じまいをする

仏壇はこれまでご先祖様を祀ってきたものです。

閉眼供養をおこない、魂を抜いた後でも粗末に扱うことは大変失礼な行為にあたります。

最後まで心を込めて丁寧に扱いましょう。

(5)仏壇の引き出しを確認する

仏壇の引き出しは必ず確認しましょう。

仏壇の引き出しには数珠、古い位牌、遺影のほか、通帳・印鑑などの保管場所として使われていることがあります。

なかなか仏壇の引き出しを開ける機会はなく、入れた本人が既に亡くなっている場合もあります。

仏壇によっては、隠し引き出しがある仏壇もあります。

一度処分してしまうと、もう二度と取り戻せないので、引き出しは必ず確認してください。

2.仏壇じまいの方法

(1)菩提寺・近くの寺院に依頼する 1万円〜10万円

仏壇じまいをする方法のひとつ目は、寺院に依頼する方法です。

なかでも先祖代々の菩提寺(ぼだいじ)に依頼するのが最も一般的です。

菩提寺がない場合は、同じ宗旨であれば近くの寺院に相談してみると応じてもらえるかもしれません。

菩提寺に依頼するメリット

メリット

①日頃から法要などに関する依頼をしているお寺なので頼みやすい

②菩提寺との良い関係が継続する

菩提寺に依頼するデメリット

デメリット

①日程が菩提寺、寺院の都合で決まるため、融通が効かない、時間がかかる

②仏壇をお寺に持ち込む手間がかかる

③環境問題から、境内で焼却処分をしない寺院もある

(2)仏具店に依頼する 2万円〜10万円

多くの仏具店では、仏壇じまいに関するサービスをおこなっています。

仏壇の大きさや新しい仏壇を購入するかどうかで価格が変わります。

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仏具店に依頼するメリット

メリット

①処分に関する段取りが明確で、短期間で物事を進められる

②運搬をお願いすれば自分で仏壇を運ぶ必要がない

③閉眼供養もセットでお願いできる

仏具店に依頼するデメリット

デメリット

①新しい仏壇を購入せず、古い仏壇の処分だけとなると依頼しづらい

②費用が少し高額な傾向にある

③菩提寺に閉眼供養をお願いしないと後で菩提寺とトラブルになる可能性がある

(3) 不用品回収を依頼する 5千円〜

仏具店に依頼せず、また自宅から仏壇を運び出すのが難しい場合は、不用品回収をおこなっている業者に依頼する方法があります。

自分で不用品回収に出す場合は、不用品回収業者に連絡し、日程調整をします。

不用品回収に依頼するメリット

メリット

①自宅まで来て引き取ってもらえるので、自分で運ばなくて済む

②ほかの家具・家電なども回収してもらえるため、引っ越し時にも便利

③費用が安い

不用品回収に依頼するデメリット

デメリット

①仏壇のサイズや材質、品質などによって処分にかかる料金の幅が大きい

②料金を安く抑えたい場合は、複数の業者に見積もりを依頼する必要がある

③別途、閉眼供養先を探さねばならず、費用負担が増える

④菩提寺に閉眼供養をお願いしないと後で菩提寺とトラブルになる可能性がある

(4)粗大ゴミとして出す 1千円〜

仏壇を自分で処分したいと考える人に向いているのが、粗大ゴミとして出す方法です。

閉眼供養を済ませていれば、仏壇を粗大ゴミとして処分することは可能です。

粗大ゴミとして出すメリット

メリット

①ほかの処分方法に比べて費用が安い

②回収依頼は電話やインターネット予約で済む

③ゴミ集積場まで回収に来てくれる場合は、指定の場所に回収物を出しておくだけで済む

粗大ゴミとして出すデメリット

デメリット

①指定の場所まで持ち込みの場合は、自分で運搬しなくてはいけない

②別途、閉眼供養先を探さねばならず、費用負担が増える

③閉眼供養を済ませていても、仏壇をゴミに出すという行為を親戚や菩提寺からよく思われない可能性があり、親戚や菩提寺とトラブルになる可能性がある

3.まとめ

処分方法 費用 メリット デメリット
菩提寺・近くの寺院に依頼する 1万円〜10万円 日頃から法要などに関する依頼をしているお寺なので頼みやすい 日程が菩提寺、寺院の都合で決まるため、融通が効かない、時間がかかる
仏具店に依頼する 2万円〜10万円 処分に関する段取りが明確で、短期間で物事を進められる 新しい仏壇を購入せず、古い仏壇の処分だけとなると依頼しづらい
不用品回収を依頼する 5千円〜 自宅まで来て引き取ってもらえるので、自分で運ばなくて済む 仏壇のサイズや材質、品質などによって処分にかかる料金の幅が大きい
粗大ゴミとして出す 1千円〜 費用が安い 指定の場所まで持ち込みの場合は、自分で運搬しなくてはいけない

仏壇じまいの方法を4つ紹介しました。

もし、金銭的にも時間的にも余裕があるならば、菩提寺に閉眼供養をお願いし、実際の処分は仏具店に依頼するのが1番良いと思います。

しかしながら、仏壇じまいをやろうと考えている人の多くが、菩提寺とのやり取りをやったことのない人です。

したがって、仏具店に閉眼供養は菩提寺にお願いすべきかどうか、確認するのが1番現実的だと思います。

以上のとおり、仏壇じまいは終活の一大イベントです。

精神的にも体力的にも大きな負担となるものですので、体力のある年代のうちに結論を出しましょう。

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